Continue × Ollama 完全無料運用 — VS Code で Cursor 代替を月額 ¥0 で作る
Cursor の月額 $20 を払うか迷っている VS Code ユーザー向けの記事です。
筆者は Cursor を試したあと、結局 VS Code + Continue + Ollama の構成に落ち着きました。月額 $0 で Cursor の 80% 程度の使い心地は得られています。本記事では Continue 拡張の役割、Cursor との具体的な機能比較、そして Ollama 接続用の ~/.continue/config.yaml 実物までを共有します。
筆者環境: VS Code 26.x + Continue v1.2.22 + Ollama 0.21.2 + Qwen2.5-Coder 7B/14B、M4 Pro 48GB、外部 Samsung SSD にモデル保管。設定後、Cmd+I (インライン編集) と Cmd+L (チャット) を Cursor と同じ感覚で使えるようになりました。本記事は 2026-04-27 のセットアップ実記録です。
この記事でわかること:
- Continue とは何か (Cursor との関係)
- Cursor との機能比較 (互換 80% / 残り 20% の正体)
- Ollama を裏で動かして Continue から呼ぶ手順
- ロール分配付きの config.yaml 実物
- 動作確認とよくある引っかかり
Continue とは
Continue は VS Code 拡張として動く AI 編集ツールです。Continue.continue という拡張 ID で公開されており、VS Code Marketplace から無料でインストールできます。
機能としては Cursor の中核体験 (Cmd+I のインライン編集、Cmd+L のチャットパネル、@ メンションでファイル参照) を VS Code 拡張として実装したもの、という理解が一番近いです。決定的な違いは どの AI モデルを呼ぶかをユーザーが選ぶ 点。Cursor は Claude / GPT が同梱で月額制ですが、Continue は OpenAI / Anthropic API キーや、ローカルの Ollama / LM Studio 等を自分で接続します。
つまり Continue は「AI 編集体験のフロントエンド」で、頭脳 (モデル) は外付けです。本記事では頭脳を ローカルの Ollama にすることで、月額 $0 運用にします。
Cursor との機能比較
体感ベースの比較表です。
| 項目 | Cursor | Continue + Ollama |
|---|---|---|
| 本体の形 | VS Code フォークの独立アプリ | VS Code 拡張 |
| チャット (Cmd+L) | ◎ | ◎ ほぼ同じ |
| インライン編集 (Cmd+I/K) | ◎ | ◎ ほぼ同じ |
| タブ補完 | ◎ 即動く | △ FIM 用モデルを別途設定 |
| Composer / Agent (複数ファイル編集) | ◎ 完成度高い | ○ Agent モードあるが Cursor ほど磨かれていない |
| 使えるモデル | Claude/GPT 同梱 | 自分で接続 (Ollama・API・Hub) |
| コスト | 月 $20 (Pro) | 月 ¥0 (ローカル運用) |
| プライバシー | クラウド (リクエストは Cursor 経由) | 完全ローカル (コードが外に出ない) |
| コードベース検索 (@codebase) | ◎ | ◎ |
互換度は機能ベースで 80% 程度。Cursor の優位性が残るのは「タブ補完の即時性」と「同梱モデルの賢さ」の 2 点です。タブ補完については後述しますが Continue でも実装可能です。モデルの賢さについては、ローカル Qwen 14B では Claude/GPT に劣るので、複雑な作業は Claude Code 等で別建てするのが現実解です(その分業設計は Claude Code を Max → Pro に戻すために組んだ分業設計。実機ベンチと役割分担の判断基準付き。MAX プランから Pro プランへ — Claude Code の節約術 (Ollama 分業設計)
なぜ「Continue + Ollama」を選んだのか
筆者の判断基準は 3 つでした。
- コードを外に送りたくない: 業務コードや有料記事の下書きを扱う以上、リクエストが第三者サービスを経由するのは抵抗があった
- Claude Code を別途使っていた: Cursor のモデル枠を二重で払う構造になるのが嫌だった
- VS Code を捨てたくなかった: 拡張資産・キーバインド・テーマを移行する手間を避けたかった
逆に言うと、上のどれにも当てはまらない方は Cursor を素直に試した方が早いです。Cursor の同梱モデルは賢く、タブ補完も最初から動きます。Continue + Ollama は 「VS Code 維持」「ローカル完結」「コスト 0」が同時に欲しい人向けの選択です。
セットアップ手順
前提として Ollama が動いている必要があります。Ollama 単体のセットアップは モデルファイルを内蔵から外部 SSD に逃がす環境変数設定、Rosetta brew 回避、起動運用までを手順化。Ollama を Mac の外部 SSD で動かす — Apple Silicon でローカル LLM を立てる手順
curl http://localhost:11434/api/version
# {"version":"0.21.2"} のように返ればOK
Ollama 側でモデル (今回は Qwen2.5-Coder 7B / 14B) が pull 済みであることも確認しておきます。
ollama list
# qwen2.5-coder:14b と qwen2.5-coder:7b が並んでいればOK
ここまで整っていれば Continue 側は 3 ステップです。
1. Continue 拡張をインストール
VS Code の拡張ビューで Continue.continue を検索してインストール。CLI からなら以下です。
code --install-extension Continue.continue
インストール完了後、左サイドバーに Continue のアイコンが追加されます。
2. config.yaml を編集
初回起動時に ~/.continue/config.yaml が空のテンプレートで作成されているので、これを以下で上書きします。
name: Local Ollama (Qwen2.5-Coder)
version: 1.0.0
schema: v1
models:
# 14B: refactor / 複雑な編集 → edit (Cmd+I のデフォルト)
- name: Qwen2.5-Coder 14B (quality)
provider: ollama
model: qwen2.5-coder:14b
apiBase: http://localhost:11434
defaultCompletionOptions:
contextLength: 32768
temperature: 0.2
roles:
- chat
- edit
# 7B: 機械的 apply 専任、チャットでは選択可
- name: Qwen2.5-Coder 7B (fast)
provider: ollama
model: qwen2.5-coder:7b
apiBase: http://localhost:11434
defaultCompletionOptions:
contextLength: 32768
temperature: 0.2
roles:
- chat
- apply
context:
- provider: code
- provider: diff
- provider: terminal
- provider: problems
- provider: folder
- provider: codebase
- provider: file
- provider: open
ポイントは roles の振り分けです。
edit(Cmd+I のインライン編集) → 14B 専任。refactor 用途で品質を担保apply(チャットで提示された diff の適用) → 7B 専任。機械的なパッチング、速度優先chat(会話パネル) → 両方残す。UI ドロップダウンで切替可能
このロール分配の根拠は、別記事 ベンチ結果を踏まえた役割分担の設計。MAX プランから Pro プランへ — Claude Code の節約術
3. VS Code を Reload Window
Continue は config の変更を保存時に自動リロードしますが、初回は念のため Cmd+Shift+P → Developer: Reload Window を実行します。
動作確認
Continue のチャットパネル (左サイドバーの Continue アイコン、または Cmd+L) を開き、上部のモデル選択ドロップダウンに以下 2 つが並んでいれば config が正しく読み込まれています。
Qwen2.5-Coder 14B (quality)Qwen2.5-Coder 7B (fast)
簡単なプロンプトで疎通確認しましょう。
Write a one-line Vitest test for: function sum(a, b) { return a + b }
数秒の思考のあと、以下のようなテストコードが返れば全パイプライン稼働です。
test('sums two numbers', () => expect(sum(1, 2)).toBe(3));
Cmd+I のインライン編集も試します。任意の TypeScript ファイルを開き、関数を選択して Cmd+I を押下、「Add JSDoc」と入力します。14B が動いて JSDoc を生成してくれます (M4 Pro 機の場合 25 tok/s 程度なので、数秒〜十数秒かかります)。
よくある引っかかり
筆者がセットアップ時にハマったポイントです。
| 症状 | 原因 / 対処 |
|---|---|
| ドロップダウンが空 | ~/.continue/config.yaml の YAML 文法エラー。Continue: Open Settings で確認、または別途 yaml linter で検証 |
| 「No models configured」 | 拡張が config 読み込みに失敗。Cmd+Shift+P → Developer: Reload Window |
| 応答が来ない / タイムアウト | Ollama 側がダウンしている。curl http://localhost:11434/api/version で疎通確認 |
| 「Models Add-On」の課金パネルが出る | Continue 公式のホスティングサービス宣伝。右上の × で閉じれば OK、ローカル運用には不要 |
| 起動直後の応答が遅い | モデルの初回ロード (~7 秒)。2 回目以降は warm 状態で速い |
特に 4 番目の「Models Add-On」パネルは初見だと「これを設定しないと使えないの?」と誤解しがちですが、Continue 公式の有料機能 (フロンティアモデル代行販売) の宣伝です。閉じてしまって構いません。
タブ補完を Cursor 並みにしたい場合 (任意)
Cursor の「ゴーストテキスト → Tab で確定」体験は、Continue 標準では設定されていません。欲しい場合は FIM (Fill-In-the-Middle) 用の小型モデルを別途用意します。
ollama pull qwen2.5-coder:1.5b-base
config.yaml の models セクションに以下を追加します。
- name: Qwen2.5-Coder 1.5B (FIM)
provider: ollama
model: qwen2.5-coder:1.5b-base
apiBase: http://localhost:11434
roles:
- autocomplete
qwen2.5-coder:1.5b-base は約 1GB、M4 Pro 機なら入力に追従するゴーストテキストが返ります。ただし Cursor 同梱の専用モデルほど洗練されていない感覚なので、まずは autocomplete なしで使ってみて、必要を感じたら追加 で十分です。
まとめ
Continue は「Cursor と同じ AI 編集体験を、自分のモデルで動かしたい」人のための VS Code 拡張です。Ollama と組み合わせれば月額 ¥0、コードはマシンの外に出ません。Cursor の同梱モデルが持つ賢さには及ばない部分 (複雑な refactor 等) は、Claude Code 等を別建てで併用する分業設計でカバーできます。
セットアップ自体は 30 分かからないので、Cursor を契約するか迷っている方は週末に一度試してみる価値があります。
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