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·開発·11 min read

Claude Code で Agent を 6+2 並列起動して 30 分で SaaS デモ 8 本を生成した実験ログ

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Claude Code で Agent を 6+2 並列起動して 30 分で SaaS デモ 8 本を生成した実験ログ

Claude Code の Agent 機能を「並列で使う」ことは知っていても、実際に何本まで同時に起動できるのか、ファイルが干渉しないのか、確かめた記事はほとんど見当たりません。

2026-05-24、ポートフォリオ用の SaaS デモを一気に作る必要があり、Agent を 6+2 本並列で起動する実験を試みました。結果として 14 ファイル・5,000 行超を 30 分以内で生成 できました。

この記事では、何をやったか・何に失敗したか・どう制約を設けてファイル干渉を防いだかを記録します。


結論:worktree なしでも 6+2 並列は動く。「新規ファイル作成のみ」制約が鍵

  • Claude Code の Agent を 6+2 本(合計 8 本)background 起動すると、1 セッション内で同時進行できた
  • worktree isolation はエラーで使えなかった — その代わり、各 Agent に「新規ファイル作成のみ」の制約を渡すことで干渉ゼロを実現
  • 所要時間:デモ 6 本が 5〜10 分、ハブ 2 本が 12〜15 分で完成

この記事の前提(実験条件)

項目詳細
目的ポートフォリオ用 SaaS デモ 6 本 + ハブページ 2 本を 1 セッション内で生成
実施日2026-05-24
使用ツールClaude Code MAX プラン
ファイル構成新規ファイルのみ、既存ファイルへの書き込みなし
worktree使用不可(エラー発生。詳細後述)

筆者の環境は monorepo 構成です。各 Agent が同じディレクトリに書き込もうとすると、ファイルが競合するリスクがあります。

この実験は 2026-05-24 に実際に行ったものです。Claude Code MAX(月額 $100)の定額環境で実施し、合計 14 ファイル / 5,000 行超を 1 セッション内に生成したことを確認しました。worktree isolation は本環境では動作せず(エラーログあり)、代替として制約テンプレートを使用しました。


読者がよく詰まること

「並列で動かすのは知ってるけど、ファイルが干渉しない?」

これが一番の疑問です。特に同じリポジトリ内で複数の Agent が同時に動く場合、同じファイルに書き込みが重なると壊れます。worktree を使えば理論上は分離できますが、使えない環境もあります(私がそうでした)。

「worktree isolation を指定すればいいんじゃ?」

Claude Code の Agent SDK では isolation: "worktree" を指定する方法があります。ただし環境によってエラーが出ます。worktree が使えない場合の代替策がなければ、並列実行そのものを諦めがちです。

「何本まで同時に動かせる?」

公式ドキュメントに明示的な上限記載はないですが、今回 8 本同時起動で問題ありませんでした。コンテキスト消費の観点からは、各 Agent にシンプルな役割を割り当てることが重要です。


実際に起きたこと

Step 1: worktree isolation を試みたがエラー

最初は isolation: "worktree" を指定して安全に並列実行しようとしました。しかし起動時にエラーが返り、worktree の作成に失敗しました。

monorepo 構成や環境設定によっては動かないケースがあるようで、今回はそれに当たりました。

Step 2: 「制約テンプレート」方式に切り替えた

worktree が使えないと分かった時点で方針を転換しました。各 Agent のプロンプトに以下の制約セットを渡します。

制約(必ず守ること):
- 新規ファイル作成のみ。既存ファイルの編集・削除は禁止
- git commit は禁止
- dev server の起動は禁止
- 新規 npm パッケージの追加は禁止
- 作成するファイルのパスは /demo/{agent-name}/ 配下のみ

各 Agent に固有のディレクトリを割り当てる ことで、書き込み先が完全に分離されます。ディレクトリさえ重ならなければ、ファイル競合は物理的に起きません。

Step 3: 6+2 本を background で並列起動

デモ用 Agent 6 本(各 SaaS 候補を担当)と、ハブ用 Agent 2 本(全デモを集約するナビページ)を同時に起動しました。

各 Agent へのプロンプトには「制約テンプレート」+「担当ディレクトリ」+「生成する画面の仕様」を渡します。ハブ用 Agent には「デモ一覧を参照してナビを生成する」という役割を与えましたが、既存デモファイルへの書き込みは禁止しているため、ハブ側から干渉されることもありませんでした。

Step 4: タイムライン

経過時間状況
起動直後8 本の Agent が並列で作業開始
5〜10 分後デモ 6 本が完成
12〜15 分後ハブ 2 本が完成
終了時合計 14 ファイル / 5,000 行超を生成

原因分析:なぜ worktree は失敗したのか

エラーの詳細を調べた範囲では、monorepo のディレクトリ構成と worktree の初期化先が衝突していた可能性があります(未確定)。

重要なのは「worktree が動かなくても代替がある」という判断です。今回の制約テンプレート方式は、以下の理由で worktree に近い安全性を持ちます。

  • 物理的なディレクトリ分離:各 Agent の出力先を固定することで、競合が発生しない
  • 禁止制約による暴走防止:commit・dev server 起動・npm 追加を禁止することで、環境への副作用を抑える
  • 役割の単純化:各 Agent が「新規ファイルを作るだけ」なので、複雑な判断が不要になる

制約を守るかどうかは Agent 次第という弱点はあります。ただし今回の観察範囲(8 本)では、制約を無視して既存ファイルを触ったケースはゼロでした。


判断基準:どういう時に並列起動を使うか

条件向き不向き
各 Agent の成果物が独立したディレクトリに収まる✅ 向いている
PoC・デモ・比較実装など量を出したい作業✅ 向いている
既存コードを読んで判断しながら編集する作業❌ 向いていない(逐次のほうが安全)
高い一貫性が必要なコードベースの改修⚠️ 制約設計を慎重に
worktree isolation が使えない環境✅ 制約テンプレートで代替可能

ひとことで言うと、「量を出す」フェーズに使い、「品質を高める」フェーズには使わない が基本判断です。


で、どう稼ぐ?

今回の並列生成は、ポートフォリオ用の SaaS デモを短時間で作るために使いました。

Claude Code MAX を使う個人開発者にとって、この方式の価値は時間の節約だけではありません。「同じ時間でデモの選択肢を増やす」 という点で、クライアントへの提案力や受注確率に直結します。

Claude Code MAX の月額($100)を回収するには、1 件の有料案件か有料コンテンツ販売で十分なラインです。一方、MAX の定額があるからこそ「実験コスト」を気にせず並列で試せます。このブログでも、Claude Code MAX の費用対効果を実数字で検証する記事を継続して書いています。

並列実行の制約テンプレートを Lab 記事のベースとして使いたい方、または Claude Code の定額プランを副業収益でどう回収するかに興味がある方は、Lab Free への登録からどうぞ。


今日やること(3 つ以内)

  1. 制約テンプレートを CLAUDE.md に書く — 各 Agent に毎回コピペしなくて済むよう、プロジェクトの CLAUDE.md に雛形として追加する
  2. まず PoC や比較実装で試す — 本番コードの修正より、新規ファイル完結の作業から始める
  3. worktree エラーが出ても諦めない — 制約テンプレートで代替できる場合がある

次に読む

Claude Code の Agent 並列実行の設計パターン(5 パターン)は Lab 第 9 回 で解説しています。今回の実験で「実際に動くイメージ」がつかめた方は、設計理論と組み合わせると理解が深まります。

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